弁理士試験 x 平成30年度弁理士試験論文式筆記試験(特許・実用新案)

今年の弁理士試験(特許・実用新案)、【問題1】のPLTには驚いたが、それ以外は素直な問題(素直すぎて、余計なことを書きすぎてしまいそうになる問題)。PLT以外は難易度的には平年並みかな。

【問題1】
1(1). いきなり特許法条約(PLT)に面食らう。自分が受験生時代の15年前にもPLTが存在はしていたが、日本が入ったのが一昨年くらい。概要は知っていたが、きちんとキャッチアップしていなかったことを反省
1(2). 普通の問題。翻訳文の提出は必須。
1(3). 多肢試験の延長線上の、29条の2の問題。

2. 職務発明の問題。実務を知っていれば素直な問題。

【問題2】
(1) 「正しいか否か、理由を付して説明」といった問題形式は15年前にはなかった。利用関係の方向さえ読み違えなければ簡単な問題。
(2) 素直な問題すぎて、「何か特例でもあるのか?」と勘ぐってしまう問題。結局特別なことは何もない普通の問題。
(3) (2)と同じく何か別のことを問われているのか?と不安になる問題。普通に解答すればよいとのこと。
(4) 102条1項、2項、3項それぞれを問われている問題。受験生時代のレジメに乗っていたような気が、、、

弁理士試験 x 平成29年度弁理士試験論文式筆記試験(特許・実用新案)

今年の論文試験(特許・実用新案)、問題文の長さと解答項目の数の多さのため時間との勝負であるとの傾向は相変わらず。ただし今年は判例知識を問うことはなく、条文の文言さえキッチリやっておけば解答できたのではないかと思う。

https://www.jpo.go.jp/oshirase/benrishi/kako/mondai/h29benrisi_ronten.htm

 

【問題Ⅰ】
1
(1)   国際出願日の認定⇒PCT条文
(2)   国際段階の補正⇒PCT条文
(3)   国内移行手続き⇒184条文
2
(1)   外国語書面出願⇒主旨の記憶
(2)   新規事項・誤訳補正⇒条文

【問題Ⅱ】
(1)   侵害行為⇒条文
(2)   裁定実施権⇒条文
(3)   請求人適格⇒ひらめき

問題Ⅰについては、「平成28年5月1日は日曜日」「弁理士乙は『他国』への出願手続きできる」「優先権期限直前の指示で間に合うのか?」などなど、出題者の罠(ココにこだわった解答は減点対象)が見え隠れしているが、対応条文さえ素早く思いつけば素直な問題に属すると思われる。

問題Ⅱの(3)は100%の確信をもって解答するのは相当の訓練が必要であろう。問題文の「以上の事実及び各設問に記載の事実のみを前提として」とありながら、「特許を受ける権利の譲渡」の対応を冷静に思いつくか、受験者の実力が試される。

総じて、2017年の難易度は「並」だと思う。

弁理士試験 × 合格率

私は弁理士試験対策をしている方に「がんばれ」と軽々に言わないようにしている。

本人の実力や努力では克服が難しい「運」の要素が非常に大きいと考えるからである。この「運」については対策のしようがないし、頑張りようがない。

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更に一年に一回しか受験できない。頻繁に試験が開催されているTOEICやHSKとはプレッシャーの量も質が根本的に異なる。何かを犠牲にしなければ挑めない試験だ。心の入っていない他人の励ましなど気休めにもならない。

平成28年度弁理士試験最終合格者統計によれば、今年の弁理士試験の合格率は7.0%。この合格率は以下の確率とほぼ同じである。

勝率1/2のゲームで4連勝する確率6.25%(1/2の4乗=6.25%)

「じゃんけんで四連勝したら良いことあるよ。しかも四連勝するまではひたすら努力するしかない。でもチャンスは一年に一回だよ。」と言っているようなものである。普通に考えるとこんな不公正な勝負、誰も挑まない。多くのものを犠牲にしながら必死に戦っている受験生の競争の中で「勝率1/2」を獲得するのも難しい。熾烈な争いである。たとえ合格率が数倍に増えても真剣勝負であることは変わりない。

弁理士受験生時代にお世話になったS講師がパテント誌に寄稿されていたエッセイ(パテント誌2004年7月号)、弁理士試験というものを的確に表現されている。ご一読されることをお勧めする。

私を含めて幸運にも(幸運だけで)弁理士試験というハードルを越えてきた者ができることは無責任な励ましをかけることではない。常に己のレベルアップを図り、「さすが弁理士試験合格者」といわれるようなスタンダードを高く保つことだ。後進の努力が報われるように。

弁理士試験 × 睡眠不足対策

私は非常に神経質だと思う(悪い意味で)。

大学4年の時の大学院試験、同じ研究室に所属する超優秀な同級生Aと一緒に院試受験対策の勉強をしていた。院試の当日の朝、同級生Aが暗い顔で私に「昨晩、緊張して一睡もできなかった」と私につぶやいた。結果は私は希望の研究室に合格したが、同級生Aは合格したものの希望の研究室に配属されなかった。

学科を首席で卒業した同級生Aは本当に優秀だったのでとても驚いたと同時に、睡眠不足の怖さを知った。それ以来大事なイベントの前夜、同級生Aのことを思い出し、今度は私が寝れなくなってしまった。

弁理士試験もその一つ。2002年の初受験の短答試験(当時は多肢試験と呼んでいた)の前夜は、数十分しか寝ていなかったと思う。結果は不合格。この不合格が準備不足が原因か、睡眠不足が原因かはわからないが、正直焦った。一年に一回しかないチャンス、毎年睡眠不足で試験に臨んでもいい結果が出るわけがない。致命的に弱いメンタリティー(精神病)である。

その年の夏休み、わらをもすがる思いで、「睡眠をとった場合」と「睡眠をとらなかった場合」のパフォーマンスの違いを見るため、自分自身で人体実験をした。用意したのは弁理士試験予備校が用意した短答の模擬試験。「睡眠をとった場合」と「睡眠をとらなかった場合」でどれだけ点数が異なるかを測定。結果はほとんど変わらなかった。実際には、この結果を「恣意的に」獲得したという方が正しいかもしれない。自分自身に「睡眠をとらなくてもパフォーマンスは落ちない」と思い込ませるために寝ずに短答の模擬試験を何度も解いた。

一つ確認できたことは、徹夜をしても翌日の睡魔にあまり変化はない、ということだ。睡眠をとってもとらなくても昼過ぎに睡魔は襲ってくる。これが確認できたことで、その後は少しは気が楽になった。実際、合格した2003年の論文試験の前日の睡眠時間は緊張のため2時間程度であったが、論文試験中に眠気のため睡魔に襲われることはなかった。やはり人間思い込みということは大切だと思う。

だから試験日直前の睡眠不足で悩む貴兄姉の方々がいらっしゃるのであれば、事前に自分の身体の体質を確認され「睡眠をとってもパフォーマンスが落ちない」ということを確かめられることをお勧めする。

cof

弁理士試験 × オープン&クローズ戦略

特許業界におけるオープン&クローズ戦略、他社に自社技術を許諾し市場の拡大等を狙うオープン領域と、自社の市場独占を狙うクローズ領域を組み合わせる戦略。弁理士試験においてもオープン&クローズ戦略は存在する。

オープン自己のモチベーション維持、および試験情報の入手のために自分が弁理士試験対策をしていることをオープンにする。
クローズ自分が弁理士試験対策をしていることを公表しない、または大っぴらにしない。。

弁理士試験対策は基本的にクローズの戦略をとるべきだと考える。特に家族がいる受験生については週末等の休みに受験勉強することは極力控えた方が良い。資格という仕事を行うための一手段を得るために、その先にある満たされた人生を送るためのかけがえのない家族の維持という目的を見失ってしまう可能性があるからである。また同僚や友人にも話さない方が良い。ヤッカミという扱いに困る因子を増やしてしまうことになるからである。

一方で、苦楽を共にする受験生については通常のオープンの戦略よりも一歩踏み込んだ「積極的オープン戦略」をとるべきだ。自分の情報に興味がなさそうな受験生、有用な情報をもってなさそうな受験生に対しても、とにかく情報を発信し続ける。ギブ・アンド・ギブの精神である。私はLECの講座で知り合った仲間やゼミ仲間の間で情報交換をしていたが、とにかく誰よりも情報を流そうと努力した。そうすると、自然と有用な情報が集まり始める。更に情報の発信者として、その情報に関して通常の人よりも感度が高くなり、結果としてその情報が身につく。理解に間違いがあった場合は誰かが修正してくれる。

これら弁理士試験のオープン&クローズ戦略、TPOを間違えると修正が大変だ。例えば、クローズ戦略をとっている相性の悪い人に「弁理士試験対策をしている」とバレてしまうと「何か企んでいる」と話を曲げられて噂されたり、オープン戦略をとっている人に「あいつは情報をださないケチな奴」と思われたら必要な情報は回ってこなくなる。

個人プレーと思われがちな弁理士試験対策だが、周囲を巻き込むことにより効率化を図れることは明らかである。その際に上記のオープン&クローズ戦略を意識されたい。

今日のキーワード:オープン&クローズ戦略→ Open & Close strategy

弁理士試験 × マップ

特許マップとは、特許情報から技術動向や出願動向を可視化したマップやグラフのことである。弁理士試験対策においてもマップ化は有効だ。特に短答試験対策において、条文ごとに理解度や出題傾向を記録しておくことは、条文を逐条的に理解していくよりもはるかに効率的だ。自分は過去問の対応条文をエクセルに記録していった。実務と直結する特許手続き部分(特に、184関係)は得意中の得意ということが、マップ上(テーブル上)明らかになると同時に、部分意匠やマドプロ関係が弱いことがデータ的に明らかになり、勉強の優先順位付けに役立った。

マップは美しくある必要はない。またマップを作ることが目的ではなく、マップはあくまでも手段である。予備校の準備した勉強法を信じて頑張るのもよいが、自分なりのマップ等を作って自分の学習ペースをつかむのもよいかと思われる。

今日のキーワード:マップ→map

cof

弁理士試験 × オープン&クローズ戦略

特許業界におけるオープン&クローズ戦略、他社に自社技術を許諾し市場の拡大等を狙うオープン領域と、自社の市場独占を狙うクローズ領域を組み合わせる戦略。弁理士試験においてもオープン&クローズ戦略は存在する。

オープン 自己のモチベーション維持、および試験情報の入手のために自分が弁理士試験対策をしていることをオープンにする。
クローズ 自分が弁理士試験対策をしていることを公表しない、または大っぴらにしない。。

弁理士試験対策は基本的にクローズの戦略をとるべきだと考える。特に家族がいる受験生については週末等の休みに受験勉強することは極力控えた方が良い。資格という仕事を行うための一手段を得るために、その先にある満たされた人生を送るためのかけがえのない家族の維持という目的を見失ってしまう可能性があるからである。また同僚や友人にも話さない方が良い。ヤッカミという扱いに困る因子を増やしてしまうことになるからである。

一方で、苦楽を共にする受験生については通常のオープンの戦略よりも一歩踏み込んだ「積極的オープン戦略」をとるべきだ。自分の情報に興味がなさそうな受験生、有用な情報をもってなさそうな受験生に対しても、とにかく情報を発信し続ける。ギブ・アンド・ギブの精神である。私はLECの講座で知り合った仲間やゼミ仲間の間で情報交換をしていたが、とにかく誰よりも情報を流そうと努力した。そうすると、自然と有用な情報が集まり始める。更に情報の発信者として、その情報に関して通常の人よりも感度が高くなり、結果としてその情報が身につく。理解に間違いがあった場合は誰かが修正してくれる。

これら弁理士試験のオープン&クローズ戦略、TPOを間違えると修正が大変だ。例えば、クローズ戦略をとっている相性の悪い人に「弁理士試験対策をしている」とバレてしまうと「何か企んでいる」と話を曲げられて噂されたり、オープン戦略をとっている人に「あいつは情報をださないケチな奴」と思われたら必要な情報は回ってこなくなる。

個人プレーと思われがちな弁理士試験対策だが、周囲を巻き込むことにより効率化を図れることは明らかである。その際に上記のオープン&クローズ戦略を意識されたい。

今日のキーワード:オープン&クローズ戦略→ Open & Close strategy

2006-july-454